文化祭──それぞれの想い

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俺は、義之のクラスの教室の扉を開けた。 ガラガラッ 「義之は、いるかぁっ?」 ちょっぴり控えめな声で、居候の名前を呼んでみる。 けど声は案外通っていたらしく、クラスの大半が俺の方を見てきた。 「あっ、麻野くんだ」 「ホントだぁ♪ やっぱカッコイイ!!」 ………オマケに、女子がチラホラキャーキャー言ってるが、 まぁ、スルーしとこう。 「義之はいないぞ? 同志麻野よ」 俺の言葉に対して返してくれたのは、意外にも……杉並だった。 あぁ~……そう言えば、さくらさんに資料を届けるように頼んだんだった。 今、学園長室に行ってんのか。 「まぁ、いいや。義之は呼びたかったから呼んだだけだしな。本当に用があるのは、杉並……お前だ」 俺は杉並を指さしながら、言った。 杉並は、「そうか」と言ってニヤッと笑ってきた。 「フフッ……そう言うと、用件はあの計画の事だな?」 覚えているだろうか? 杉並の言っていた「あの計画」ってのは、以前渡されたサプライズ計画書の事だ。 「察しの通りだ。………だが─── 俺は今回、参加しない!!」 俺は杉並に向けて、高々と宣言した!! この答えに、俺は杉並が「何ぃ!? 何故だ、サプライズ要素が足りないのか!?」とか言って慌てたりすると踏んでいたのだか…… 「フッ、まぁそう言うと思っていたさ」 意外にも杉並は、俺の言う事は予想済みだったらしい。
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