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「お前ってロリコンだよな。」
「………………はぁ?」
突然切り出された台詞が飲み込めず、俺は首をかしげた。レスターヴァは時折こういったわけのわからない質問をしてくる。
「ロリコンってなんだ?」
昼食のソーセージを口に放り込む。租借すれば香ばしい風味が鼻腔をくすぐった。
「アルベルトはホント世俗を知らないな。ロリコンってのは幼い女の子が好きな変態のことだ。」
「…………お前は自分の上官のことを変態呼ばわりしたのか………。」
可愛くない弟分だと呆れつつ、コップを傾け水を飲む。
「だって、お前メフィス様に気があるだろ?」
「ぶっ!!!」
思わず吹き出し、激しくむせ返る。一瞬思考が停止した。……レスターヴァは本当にわけがわからない。
「きたねーなアルベルト!図星だからって吹き出すなよ!!」
「何が図星だこの馬鹿!!俺は別に………。」
なぜかその先が言えなかった。口ごもり、うろたえている。理由はわからない。むせた時とは違った息苦しさに支配されていた。
「……マジかよ……??アルベルト……おまえまさか自分の気持ちに気付いてないのか??」
ぐさりと音をたて、何かが俺を貫いた。目を背けていた事実が俺に囁く。
“逃げても無駄だ…。”
「……そういうお前こそ、メフィス様に惚れているんじゃないのか??」
苦笑で自分を隠してレスターヴァに反撃を試みる。
「あぁ。惚れてる。」
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