白い世界のはじまり

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一面の白い雪。 初めて来た街は、白い世界のようだった。 私の名前は、緋南透(あかな・ゆき)。 自分の名前と同じ読みの‘雪’を見るのは初めてだった。 何故初めてなのか。 それは私が住んでいる街は一年中暖かくて、雪が降ることはないから。 母が雪の住む街から父の元に嫁いだ日に雪の結晶を見たことから、 子供の名前に付けようと思ったと話してくれた。 だから、この名前が大好きで。 この街で初めて出会った人が、 如月悠久(きさら・ゆうき)君だったのは、運命なのかな? 真っ白い空間に、彼は佇んでいた。
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