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次に脱臼した留美の左手首を元に戻すために、 医師は診察室にあるベッドに、 仰向けになる様に言った。  留美が言われた通り仰向けになると、 医師は柔道の帯の様なものを留美の左腕に引っ掛けた後、 もう片方はどうしたか分からないがそれで左手を引っ張り元に戻した。 帰宅したのは、 正午過ぎのことだった。 まだこのとき留美は、 このことは自分の不注意が招いた事故だと思い、 あの夜の出来事とは切り離して考えていた。
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