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「で……大丈夫か?」
さっきまで泣いていたのだから大丈夫じゃないだろうが、とりあえず涙も引いて呼吸も落ち着いてきたので聞いてみる。
「は、はい! 大丈夫です」
女の子の目はまだ少し赤いが先程よりは幾分か、ましなようだ。
「そっか。ならよかった」
さっきより平気そうな姿に俺は安堵のため息を漏らした。
「……あの……ありがとうございました」
「ん、別にお礼を言うことじゃないって」
お礼を言う女の子に軽く笑って言葉を返す。そして、俺はその場を後にしようと後ろを向き、歩き出した。
――――その時だった。
「あ、あの!!」
「ん、どうしたの?」
「えっと、その……わ、私と……と、友達になってください!!」
「……はい?」
いきなりの超展開に俺の思考能力はついていけてないようです。
というかさっき会ったばかりの人がいきなり友達にならないか……だと……?
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