宅配ちゃん

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ちょっと荷物が凹んでいたりするとすぐに呼び出しがかかるし、荷受けの時間指定までされるのだ。 しかも、時間厳守。 「当然、交通事情で二.三分遅れることもあるんだけれど、機嫌がわるければそんなことも、あっちはお構いなしだからね」 ドアを開けた途端、爆雷のような怒声がなげつけられたりしたのだという。 「結局、その男の人は胃を壊しちゃって退職したの。その後、釜になったのが私。」 女だてらに重い荷物をものともせずに運ぶのとハキハキしていたのが受けた。 「一度、気に入って貰えればいい人ばかりなのよ」 彼女がやっている間には一度もトラブルがなかったという。
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