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「ちょっと大きくて片手じゃ運べないんだ」
「ああ、じゃあ。運びますよ」
綾乃さんは靴を脱いだ。
「悪いね」
「平気っすよ」
上がってみると部屋の中はゴミとエロ本の巣だった。
くさい臭いの原因がわかった。
「もう真っ先に靴を脱いだのを後悔しましたね。ソックスは自前ですから……」
「あの奥の部屋のところ」
男の言うところに伝票の貼られた段ボールがあった。
「わかりました」
彼女が箱に手をかけた瞬間、背後から胸を掴まれたという。
「なに!?」
彼女が振り返ろうとすると、そのまま前に押し倒されてしまったという。
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