2人が本棚に入れています
本棚に追加
『もう充分だ。 お前は、俺を心配してくれていたんだろ? 自分が生み出したものを、消してしまうことを、恐がっていたんだろ? ならもう恐がる必要はない……俺自身が消える事を望んでいるんだから』
俺が、足を止める。
目の前には、大きな扉。
最初から見えていた、ずっと前から知っていた、扉。
『さぁ』
俺が僕の手を、放す。
最初から分かっていた事なのに、ずっと一緒にいられることなんかあり得ないって、分かっていたのに、どうしても、涙が止まらない。
『泣くな、俺が笑ってんだから、お前も笑えるだろ』
最初のコメントを投稿しよう!