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雲一つ無い綺麗な青空。風に揺られながら桜の花弁が舞い、その仄かな薫りを通行人に届け、街は間もなく迎える高校の新学期に備え賑わいをみせていた。
そんな中、自宅に道場を構える藍川家は二人の子供が新学期を迎えようとしていた。
-藍川家道場にて-
青年は閉じていた眼を開け、目の前の相手に竹刀を打ち込む
ヒュッ
パシッ
相手は予想していたのか、竹刀で軽く受け流し脇腹に打ち込んでくる。
ヒュッ
サッ
それを後ろに下がって避け青年は面を放つ。
パシッ
ブンッ
ガシッ
……カランカランッ
「…ハァ。反則だぞ凛(リン)」
青年は右手に竹刀を持ち左手は相手の攻撃を防いでいた。
凛「だって凪(ナギ)、勝ち譲ってくれないんだもん」
凪「…全く。試合だとその足、大人しいのに…」
凛は打ち込まれた面を白羽取りし直ぐ様凪の腹目掛けて蹴りを放っていた。
凪も直感的に反応し左腕で蹴りを受けたのだが…。その辺は双子だから何か感じるものがあったのかもしれない。
凛「試合だとこんなに長引かな「兎に角!」」
凪「この試合は凛の負け。…約束通り、母さんが言ってた蔵の整理に行くぞ」
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