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「良いすよ、言っときますけど、俺の剣
は我流すっから、練習相手にはなんねぇ
かも知んねぇですけど。
それで構わなければ」
龍馬が
『えっ!』
と言う顔で、隣から隆司を覗き込んできたのをかわして、隆司は土方へ強い視線を向ける。
「ホゥォ!我流で剣をかい、それで用心
棒たぁ、かなり使えるって事だな。
よし、四半刻したら全員道場集合だっ!
楽しみにしてるぜ」
ニャリと笑い踵(きびす)を返すと、土方は内玄関へと向かって行ってしまった。
「おいおい、田鍋くん?・・・」
心配顔で龍馬が言葉を掛ける。
「気にしないで下さい、坂本さん。
ここへ来たのは俺の意思だし、俺りゃあ
直ぐ負けるって、気がしてるから」
隆司は腹を決めて答えた。
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