ラスベンチュラスへ

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  助かった事にサンフィエロには路面電車が走っている。 途中までそれで移動し、後はタクシーを拾ってラスベンチュラスの"The visage"へと向かったもらった。 「こいつはでけぇな…」 トニーは感嘆の声をもらしてしまった。 それほどデカいのだ。 ガチャ 中も大層な物だった。 トニーはロビーをぐるりと一望した。 「あのー何かご用でしょうか?」 受付の係員が問いかけてきた。 流石に雇う社員のレベルも高い。 輝いていた。 「あー…1ヶ月程泊まりたいんだが…空いている部屋はあるか?」 「少々お待ちください。」 カタ カタカタ  カタ   タタン 「3009号室なら1ヶ月間たっぷり宿泊いただけます。」 「いくらだ?」 「1日300$1ヶ月で9000$です。」 「1日300$だと!?ぼったくりじゃねぇのか?」 「初めて来る方はよくそう言われますが、チェックアウトなされる時には"泊まってみて納得"とおっしゃいます。」 「・・・・よし。じゃあそこに1ヶ月。現金でいいか?」 「はい…9000$ですね。たしかにお預かりいたしました。ではここにご氏名と、宿泊客数などを書いていただき、チェックインとなります。」 サラサラ…   サッ 「はい。ではトニー様。こちらがお部屋のキーとなります。お荷物はこちらでお運びいたしますので、あちらに置いておいてください。」 「大丈夫だ。自分で運ぶ。」 「では、快適なラスベンチュラスライフをお楽しみください。」 カタカタ  カタ トニー・シプリアーニ様 3009号室 経過宿泊日数…0日 300$×30日 計9000$ 支払い…済 カタ カチカチ クロード・スピード様 3530号室 経過宿泊日数…17日 200$×30日 計6000$ 支払い…済(3000$) カチッ     現在の時刻は19時47分  
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