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「うっ……!」
突然の呻き声、サラさんはうずくまるようにお腹を抱えた
「…き、きたみたい シキぃ、お母様…そばに居てね」
苦しそうな蚊の鳴くような消え入るんじゃないかと思う小さな声でサラさんは言った。
私んはすぐさま頷いて、サラさんの汗ばんだ熱い手を両の手で覆った。
そこで私の意識はぷつりと音を立てて切れた。
起きた時には…小さくて、そして力強い生命を抱きかかえたサラさんと嬉しそうなお養父さんとお養母さんが居た。
「…ぁああ」
目から入り込んだ情報の処理が未だ付かず上手く言葉にならない
熱い気持ちが腹の底から湧き上がった熱は涙腺を壊したのか、まばたきもせずに涙が滝のように零れた。
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