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男達は少女のいる庭へと走る。
それと同時に、少女は男達がいる一番大きな館の屋根の上に音もなく着地した。
「…終わらせましょ?」
少女はそう言うと、その場で扇を開き、観客のいない屋根の上で一人舞い始めた―。
その頃、庭では衛兵達が青年と戦っていた。
「何だ貴様はっ!」
「国主がおられる事を知っての狼藉か!?」
青年は無言のまま、衛兵達の振るう刃を往なしてゆく。
広い布を頭から被っている為に、その表情は見えない。
「…下がれっ!」
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