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「何に?」
「あいつは皆を殺したのに、あいつは平然と生きている!自分が正しいと、自分は神に近いと自惚れている!!…何度も何度も、あの日の夢を私は視るのに…っ」
スノゥは自分の手を握り締める。
その指の間から血が一筋流れて地面に落ちた。
「スノゥ…止めろ、もう自分を傷付けるな。もう少しの辛抱だから…」
スノゥの横を歩く青年は足を止めるとスノゥの両手をそっと包み込んだ。
青年の手が幽かに輝く。
「―ねぇ…私おかしくなっちゃったのかな…今一瞬“何もなかった事にしたら楽になるかも”なんて考えちゃったよ…」
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