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「えぇ―知っているわ」
「元気ないのね。具合悪いの?」
リアナの漆黒の瞳がスノゥの山吹色の瞳を覗き込む。
「…。いいえ。ただこれがきっと私にとって最後になるだろうと思って」
「!遠くへ行くの?」
「多分…ずっとずっと遠くに」
―国主に復讐を果たしたら…誰もいない雪深き場所へ。
復讐を果たす―
その誓いにも似た想いが、スノゥをこの世界に繋ぎ留める。
―それが、雪と共に在る白銀ノ民の定めなれば…。
「ここにいる事は、できないの?」
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