46人が本棚に入れています
本棚に追加
/113ページ
「思えば、コスモスはいつも笑ってたっすね」
自分たちの前に現れ、助言を与えてくれたコスモスは微笑んでいた。それをティーダはそれを思い出す。
「信じてくれてたんだよな、俺たちのこと。今も……そうなのか?」
バッツの問い掛けるような言葉に答える神はもういない。誰にも、この問いの答えはわからないのだ。
二度と、知りえることの出来ないこと。
「知ることは出来ない。わかることも出来ない。想像するしかないんだ、僕たちは。残された時間に出来ることなんて、もう少ないかもしれないけど…」
「わからないけど想像は出来る。…うん、僕はそれ、いいと思うよ。気に入った」
オニオンナイトの言葉にセシルは同意を示す。
誰もが気持ちは同じだった。
コスモスが今どう思っているのか知りたいという思い。今はもう実現はしないが。ただ、自分たちが消えると、もしかするとコスモスと同じ場所へ行けるのではないかという淡い期待を持っていた。
それこそ実現しないだろうと、どこか自嘲気味の笑みを浮かべながら。
「また、か…」光が飛び出したのはジタン。苦し気に顔を歪める。
いっぱく置いて、ティナからも光が散っていく。
「もう、これで終わり、かな」
最初のコメントを投稿しよう!