鬼門

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俺「え?……エェ!?」 「う~ん?どしたぁ?」 ありえない位置の100円玉に1人驚く俺に、調度そのカウンターのレジの売上中間点検をしていてお金をコインチェッカーに積み上げながら反応してくれたのは、この店OPEN時から深夜番としてバイトしているベテランの熊川さん。 大の野球好きで、名前の通り腕毛がハンパない。 とにかくモッサリモッサリーなのである。 歳も30代半ばで、本人曰く 「もう体にガタがきてねぇ~。あちこち痛いわぁ。」 と言うだけあって、出勤してきたら先ずする事はデューク先生の様な一見気味の悪い柔軟体操。 ここがスポーツクラブならさほどおかしくもないのだが、残念ながらここは書店である。 熊川さんは必ずレジ内で体操をするので、お客様からしたら 『何だアイツ? 何だこの書店?』 だろう。
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