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元讓がそんな事を考えている内に『劉』の旗が掲げられた小さな幕へと3人はたどり着いた。
「僕らの歴史なら、後に蜀を建国する男のはずなんだけど」
子獅が呟き、続けて奉先が。
「そうは思えない程にボロボロの幕だな」
と呟いた。
「この時点じゃ、劉備達は後に英雄になると思えない程の苦労人だからね」
「金も仲間も少ないから、あんまし派手に出来ないって訳さ」
聞き覚えのある懐かしい声に3人が振り向くと、笑みを浮かべた伯符と仲謀が胸元で手を振っている姿があった。
「拓哉に鉄哉じゃねえか、お前らもこの世界に来てたのか」
歓喜の声を出し、二人に近付く奉先。
これで仲間内の5人が揃ったな。
そう思うと、自然と笑顔が零れる奉先。
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