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「いやもう・・・日本語なんてまったくしゃべるどころか理解も出来ない。日本に以前いた事があるのは間違いないみたいですけどね」
「それはどういう事でしょうか・・?」
「いやー相当家庭が大変なんじゃないですか?それで現地の責任者をうまく言いくるめて来たんでしょう。でもおかげでゴルフ場ではクレームが多いわ、こっちの仕事の信用もなくなるわで・・・・ま、でも一人ぐらい仕方ないかって感じです」
と、あきれた顔で赤沢は答えた。
「そうでしたか・・・・池田リーサは特別な存在って事は・・・警部・・?」
「ああ・・・そういえば先日ゴルフ場に行った時も・・・・一人蚊帳の外だったね」
「彼女は何か・・・この事件に関係してる可能性がありますかね?」
「いや・・・今の段階では何も言えない。ただ、彼女のプロフィールやその家族の裏側、そのすべてを調べる必要があるな」
そういい終わると久米は赤沢に現地の斡旋責任者の連絡先を聞いた。
そして会社を出ようとした瞬間、久米の携帯が鳴った。
茨城県警の杉本からだった。
「け、警部!た、大変です!」
「どうした!?冷静な君らしくないじゃないか、そっちで何かあったのかい?」
「えっと・・・ゴルフ場の近くの・・・あの・・・・は、裸でっ」
「おいおい、落ち着きなさい。良く聞き取れないなぁ・・・裸踊りでも見たのかい?」
久米が少し苦笑いを浮かべ言った。
「容疑者の一人、渡部が・・・・」
「ん?渡部がどうした?」
久米の表情が一瞬で変わった。
「死にました!」
「何!?」
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