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「はい。同じ場所で働く若い男女が連続して殺害されたって事は・・・・これでほぼ間違いなく二人に共通する人物が絡んでると思います」
「そうだね・・・・事件の根っこの深さは解らないけど・・・これで彼女達自身がシルビアの殺害に何らかの形で関わってる可能性がある」
「恐らく、渡部は何かをしっていた。犯人を知ってたかもしれません。その事の口封じに殺された可能性が高いと思います。」
「口封じ・・・か・・・・」
久米は二、三回頷いた後、暫く考えて言った。
「しかし、渡部が犯人で・・・シルビアの仲間に殺された可能性もあるね。そうすると事件の半分は・・・迷宮入りだ」
「あ、そ、そうですね」
鶴川は困った顔をして言った。
久米はまた暫く考えた。そして鶴川の方に振り向いて言った。
「鶴さん・・・彼らも洗ってみよう。」
「え?彼らって・・・?」
「渡部と同じ宿舎に住む研修生達だ。渡部の事を彼らから聞くのは当然だが・・・・・こうなると彼ら自身も容疑者として考えないといけないと思う」
「なるほど・・・・そりゃそうですね」
と、久米は鶴川に言い終わるや否や携帯に手をかけた。
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