14人が本棚に入れています
本棚に追加
「支配人・・・いつもあんな感じですか?」
「ええ・・・定期的に研修をしてますけど・・・まあ、リーサ一人の為にやってる様なもんです」
支配人は半ば呆れ顔で言った。
「いいかリーサ!ピンを抜くだろ!そしてすぐ一番ボールから遠い人のところに行ってパターを渡して・・・・・」
「警部・・・・どんな内容なんですか?」
「ああ・・・キャディとしてはまあ・・・当たり前の様な事だけどね」
言葉がよく理解出来ないのか、遠目からもそのぎくしゃくとした動きが緩慢に見えた。
「もういい!!お前はブラジルに帰れ!」
さらに山崎が脳天を突き抜ける様な大声で怒鳴った。
池田リーサは色弱な為か、殆ど黒に近い大きなカラー眼鏡をしていた。
その眼鏡の下から・・・・大粒の涙が流れ落ちた。
最初のコメントを投稿しよう!