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「イヤデス!シルビアがカエッテクルまでオシゴトシマセン!」
「だから・・・・警察の方が探してくれるから!心配しないで業務に就きなさい!」
そこには6人の若い女性と、ゴルフ場の支配人、他男性従業員が数名いた。
女性はキャディ服を着ていた。胸にはバッチを着けており、それぞれ皆、苗字は日本名で名前はカタカナだった。
顔も日本人とは少し違う。
「すみません、いったいどうされました?」
と久米は警察手帳を取り出して、輪の中に入っていった。
「あ、貴方は?」
茨城県警の若手刑事、杉本が驚いた表情で言った。
杉本は東京の有名大学を出た後、地元茨城県警察署に就職した。所謂県警内ではエリートの部類に属し、また本人もその自覚からか少し生意気なところもあった。
「私は・・・警視庁、捜査一課の久米と申します。」
「え?そうですか・・・。それで捜査一課の刑事さんが何故こんなところに?」
警視庁本部の捜査一課刑事と聞いて、杉本は少し対抗的な表情を見せて言った。
「実は、東京で殺人事件がありまして・・・そこにこんな物が落ちてました」
と、久米はボールマーカーを差し出した。
「これは・・・こちらのゴルフ場のマーカーに間違いないですか?」
と支配人に向かって言った。
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