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君を思い出し、少し切ないのはやっぱりこの冬の風の匂いのせいだろうか…。
思い出に浸っていたらあっとゆう間に目的地に到着した。
(寒い~!!)
寒くて真っ赤になった娘のほっぺたに自分のほっぺたを擦り寄せながら自転車から下ろす。
「ま~ちゃん着きましたよ~♪美味しい物たべまちょーねっ!」
入口で手を振る親友沙織を見つけて歩みよる。
「久しぶり~!ってかまーちゃん大きくなったねー♪覚えてまちゅか!!」
ぱっと見る沙織は私が想像するよりも元気で、少しほっとする。
だけどその反対に無理している感じも伺えて…心がチクッとする。
だいたいのいきさつは電話で聞いた…どうして…どうして"好き合う二人"が別れを選ばなければならないのか…
結婚まで約束したのに…
別々の道を歩まなければならないのか…
そして別れを切り出した本人が私の顔を見るなり今にも泣き出しそうな程傷ついているのか…
"好き"だけじゃ
駄目なのか…
考え出したらきりがないO型の頭の中はぐるぐると答えの出ない迷宮に迷い込んでいた。
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