大好きな人

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「相田さんって…彼氏とうまくいってるんだっけ?」 「え?!」 ある日突然の君からの問い掛けに心臓がバクバクしだした。 (…彼氏いてるって話してたっけ!?) 会社では極力"男"の影を出さないようにしていた私、もちろん"彼氏"がいますなんて自分から公言する訳もなく…頭の中はいきなりパニックになった。 「まあ…微妙ですかね…」 (いつ話したっけ…思い出せないし…) 苦笑いする私に君はタバコを吸うのを止めて言った。 「やっぱ彼氏いんのかー残念!!」 君は私のマネをして苦笑いをしてみせた。 「え!?」 (…今残念って言った?!言ったよね!!) 意味ありげな君の発言のおかげで脈拍が上がる…血圧も上がる。 (顔が熱い…) 「残念って…同棲してる彼女いるじゃないですかー!そちらこそどうなんですか?!」 ドキドキしすぎてつい早口になってしまう…なんだか今日は凄く君が近くにいるような気がする。 「はは…微妙…かな。」 君はまたタバコをくわえけだるそうに上を見上げる。 (…嘘つき。つい最近撮ったラブラブプリクラ机に貼ってるくせに…。) ちいさな"嘘"をつく、そんないじわるな君の横顔にそんな時でも私は見とれてた。 君の彼女になれたらな。 君の彼女は幸せ者だろうな。 その君の横顔やいろんな君を独占するまだみぬ"彼女"の存在に少しだけ嫉妬してしまう自分がいるのを感じた。
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