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そんな友人の顔を見ていると、思わず私も目頭が熱くなる。
イマイチ実感が湧かない別れの事実を改めて感じてしまうからだ…。
(そっか…私別れたんだよね…本当に…)
携帯の中にはまだ君の写真やメール、思い出が沢山詰まったまま。
そんな大切なモノを削除出来る訳でもなく、ただ"別れた"という単語だけが関係に終わりを告げただけ。
「それ…消したら?」
奈津が私の携帯を覗き込み、無意識に眺めていた"元カレ"の写真を削除しようとする。
「だめー!!」
それを身を乗り出して阻止する私…本当に消されたくないし当分…いや一生消すつもりはない。
「まだ好きなんじゃんかーね~?こまったちゃんでちゅねー?」
奈津は娘に語りかけつつ、さらに呆れた顔を私に向けていた。
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