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「…………耀に解毒剤出させようか?」
背中をさすりながら耀を睨みつけてルートは提案を口にした。
「名案だな。何飲ませたかは知らないが、菊を苦しめるのはいただけないからな」
アーサーもルートの提案に同意してジト目でさらに耀を睨みつけ、問い詰めるオーラを漂わせていく。
「みんな誤解あるよ?菊の為に作った特製の秘薬ある」
いけしゃあしゃあと二人の視線を無視してお茶をすすってくつろぐ耀。
「とにかく今は、争ってる場合じゃないんだぞ!」
言えば相手を抱き上げ休憩室のソファーに横たえて菊を楽な姿勢に寝かせる。
「あ…アルさん…すみ…ません…」
菊が申し訳なさそうな表情で体を震わせながら顔をアルに向けて、震えた声でお礼を述べた。
「………やはり心持ち菊が小さくなってるように見えるな…」
アルに抱き抱えられる菊の様子をいぶかしげに見ながら、ルートは疑問を呟いて首を傾げる。
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