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「お兄さん、遅くなっちゃった♪」
言えばアルの腕の中の菊を見つけ、
「おぉ?かわいいじゃん?お兄さんにも抱かせて!」
言った途端にアルから即座に菊を奪い、抱きしめて頬をスリスリして堪能するフランシス。
「……ぅ…ふ、フラン…シスさ…ん?」
いきなりのハグによる衝撃でクラクラしながらも、フランシスの顔を弱々しげに見上げ名前を呼ぶ菊。
「お前…あまり乱暴に扱うな!」
「これだからフランスは!」
菊の様子を見かねてフランシスに詰め寄るルートとアーサーの二人。耀はと言うと、近くに寄って懐かしいあるな♪と呟きながら菊を眺め、頭を撫でてご満悦。
「フランシス!菊を返して貰うよ」
アルは素早く相手から菊を取り返し、フランシスから少しずつ離していく。
「なっ、こら!返せ!!」
相手に奪われてしまえば、すぐに取り返しにかかるも中々上手く行かずムキになってアルの肩を掴み始めた。
「………あ…あの…」
菊は二人の攻防による激しい動きにグッタリして、声を出す余裕もない。
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