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「この馬鹿二人は置いておいて、菊は無理しなくていいからな?
全く…菊を無視して何をしてるんだ、お前達は。後でお詫びとして菊に何か差し入れてやれ、分かったな?アル?フランシス?」
そっと菊に自分の上着をかけてやりながら、二人を交互に睨みつけて説教すると、
「全くだ。アルとフランシスにはもっと反省して貰わなきゃ困る」
ルートの言葉に同意しながら菊の為に温かい紅茶を用意するアーサー。
アルとフランシスは二人に怒られれば流石に気まずそうに無言になり、いたたまれなさそうな顔でお互いに目配せを。
「アーサーさん…ルートさん…すみません、ありがとうございます」
起き上がってペコッとお辞儀をして紅茶を美味しそうに飲み、暖かいと呟きながら息を吐く。
「アルさん、フランシスさん、お気になさらないでいいですから…私の方こそすみません…」
気まずそうな二人を気遣って申し訳なさそうな表情を浮かべて謝り、私は大丈夫ですからとニコッと微笑む菊。
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