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「菊大丈夫?
イヴァンに変なことされてない?」
ヴェー…と鳴き声を発しながら涙目で問い、フェリは菊の様子を伺う。
「え、えぇ…何とか大丈夫です」
菊がフェリの頭を撫でながら答えポケットからハンカチを取り出し、泣き顔になってるフェリの顔を優しく拭い宥める。
「兄さんどうする?あたしは兄さんを侮辱したこいつを許したくないけど……」
ナターリヤがチラッと後ろにいるイヴァンに視線を送ると、イヴァンは乗り気ではない様子で首を横に振った。
「アーサーを潰すのもいいんだけど…どちらかと言うとこっちの方が重要かな?」
菊の方に再び顔を向け、フェリが傍にいる事に気付き先程よりも、どす黒いオーラをフェリに剥き出しにし、脅しかける動きを見せる。
「……いつの間にそんな特等席にいるとは…そんなに僕のコルコルがいいんだね?」
その笑顔は既に凶器と言えるほど恐ろしいオーラが溢れ出ていて、脅迫を越えて恐喝になっていた。
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