小さいって事はいい事だよね!

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「アーサーありがとー 白旗の存在教えてくれてー」  ヴェーと鳴き声を出しながらアーサーに抱き着きお礼を言う。  その裏ではアルとトーニョが二人で言い合いを始めていた。 「いつもの事やないか」  トーニョは陽気に笑っていて、悪戯なんだしとアルの肩を叩いてからかう。 「トーニョ…菊を助けに行く時くらいはヒーローの邪魔しちゃ駄目なんだぜ?」  笑ってからかわれて、ふて腐れた顔でハンバーガーを頬張りながら、ブチブチと文句をトーニョに言い続ける。  その間に三人はバシューとルートの傍に落ち着き、 「は、はい…アーサーさんとフェリさんのお陰で大丈夫です」  アーサーに問われ首をコクコクと頷いて無事な事を伝えた。  だが、そのひと時はつかの間の安堵で恐怖は全く去っておらず、さらに恐ろしい事態になっていた。 「ちょっと、そこ!そこのパスタをあたしに寄越しなさい! 血祭りにあげてあげるから!」
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