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「全く、びっくりさせないでよねぇ」
「ゴメンゴメン。
で、何だっけ?百合?いいと思うよー」
軽い!!軽すぎるぜ!!優ちゃん!!
「僕はどっちでもいいなぁ。
雅人君に合わせるからさ」
長い髪をかきあげながら俺に対してウインクをしてきやがったこのナルシスト野郎の名前は、犯村 保母(オカムラ ホモ)。
これだけで分かると思うが、こいつは真性のゲイだ。
危険人物だ。
しかもどうやら、俺を狙っているらしい。
こんな奴がいる部屋に放課後毎日通っている俺の高校生活……ええぃ!!太ももを触るな!!
「いいじゃないか。僕と君の仲だろ」
「部長!!席替えを要求します!!」
そう、あろうことか俺と犯村の席は隣どうしなのだ。
……泣きたい。
「そうね。却下よ」
「…………」
この女、ニコニコしながら俺のこの人生最大の悲劇を楽しんでやがる。
何十回と繰り返してきたこのやり取り、もうつっこむ気力も失せた。
「木村さん、ダメもとで聞いていいっすか?」
「ダメよ」
「早い!!まだ何も言ってないよ!!」
コンマ一秒もかからない返事だった。
「だって、もしあたしがその席について、その……お…襲われたりしたら、あんた、せ……責任とってくれんの!?」
この、まぁいわゆるツンデレの女の子の名前は、木村 佳恵(キムラ ヨシエ)。
三次元でも通じる素晴らしいツンデレスキルを持っている。
……隠れファンもいるらしい。
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