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「女子…だったのですね。」
頬を赤く染めたまま呟くといつのまにか後ろで見ていた隊士達がそれぞれ声をあげた。
「女子??」
「か、可愛らしいですね//」
「まだ子供だよな??」
「なんでこんなトコで寝てるんだ??」
「ばっか、倒れてるんだよ。この顔見ればわかるだろ??」
え――
1人の隊士の言葉に沖田はもちろん他の隊士も慌てて少女の顔を覗き込むと、さっき桃色に見えた唇は紫に近く、肌は透き通っているのを通り越して青白くなっていた。
誰が見ても調子が悪そうな状態だった。
(私としたことが、こんなことも見落とすとは…)
「とりあえず、この者は屯所に連れ帰ります。私は土方さんに報告してまいりますのであなた達はこの人を部屋に寝かせておいて下さい。」
そう指示を出すとまたもスキップで屯所に入っていった。
今度は鼻歌付きで…
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