舞い戻る、紅の血

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――――― 「ん…」 部屋に運ばれ布団に寝かされていた朱音はようやく意識を取り戻した。 「んー…ここ、どこ?」 (あれ?あたしなんで寝てるの?) 目を覚まし上半身を起こすと辺りを見回した。 (ずいぶん古い家…おばあちゃんちみたい) 「たしか、急に貧血になって倒れた…んだよね?」 まだしっかり働かない頭を抱えここまでの経緯を思い出していると静かに襖が開いた。 「あれ、目を覚まされたんですね。気分はいかがですか?」 声のする方を見るととても綺麗な人が立っていた。 美少年という言葉はまさにこの人の為に作られたと言っても過言ではない。 (でも…なんで着物??) 朱音が怪訝な顔で目の前の美少年を見ていると 「あの…?」 返事のかわりに怪訝そうな視線を向けられて困った顔をしていた。 「あ、すみません!!えと、あの助けて頂いてありがとうございました。」 深々と頭を下げる朱音に美少年は慌てた。 「いえ、僕は倒れていたあなたをここへ運んだだけですので気にしないで下さい」 実際運んだのは他の隊士だが…。 美少年の笑顔にすっかりやられた朱音の脳内は大変なことになっていた。 (何、この人!!凄い可愛いんですけどー!!ヤバイ、鼻血が…)
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