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「起きてさっそくで悪いんですが移動しますのでついてきてもらえますか?」
「え、どほへ…?」
立ち上がって部屋を出ようとしていた美少年を慌てて追いかけ、鼻をおさえながら朱音は聞いた。
「少しあなたのお話を聞かせて頂きたいんです。変なことをしたら斬りますので大人しくしてて下さいね」
「・・・は?」
ニコニコした顔とは対照的になんだかとっても物騒なことを言われた気がした。
「切るって…何をですか??」
恐る恐る聞いてみると
「嫌だなー、あなたのその白くて細い首に決まってるじゃないですかー」
サァーー
と血の気が下がる音が聞こえてきた。
真っ青な顔を俯けて大人しく後ろをついて来る朱音。
(少し脅しすぎましたかね…)
と苦笑する美少年に対して朱音はというと
(ヤバイ、この人危ない人だ!!
よくみれば刀のオモチャぶら下げてるし、今流行りのコスプレイヤー?!
にしてもこのなりきり方は半端じゃない。
あまり関わらないようにしよう…うん。)
全然違う事を恐れていた。
この刀が本物で、この人がその気になればその細い首など一瞬で飛んでいくことなどとは知らずに…
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