プロローグ

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――平成22年 キーンコーンカーンコーン 「はい、じゃあ気を付けて帰れよー」 「先生ばいばーい」 「はい、さよなら~」 HRが終わり生徒達は帰る人、部活に行く人、雑談している人様々だ。 「朱音(あかね)ー!!一緒に帰ろ!!」 背の高い綺麗な女の子が朱音という女の子に声をかけたとたん、まだ残っていた生徒達は一斉に2人の方へ視線を向けた。 「ゴメン美樹ちゃん、今日このままバイトなんだ。」 朱音と呼ばれた女の子は申し訳なさそうに眉を下げてシュンとした。 今にも垂れ下がった耳が見えてきそうだ。 「ぐはぁ!!」 その光景を見ていた生徒達は一斉に鼻から血を噴出し倒れた。 「何その顔、可愛いー!!可愛いから許す!」 美樹と呼ばれた少女とは反対に、朱音という女の子は背が小さく、大きな目に小さな鼻、口。 まだ幼さは残ってはいるがかなりの美少女だ。 こんな2人がそろって街を歩けば10人中10人が振り返るであろう。 学園中の注目の的だ。 本人達はまったく自覚してないが…
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