第六章:もう一人の自分

6/11
前へ
/52ページ
次へ
「わっ!わっ!飛び道具なんて聞いてないよ」 妖喰らいを振り回しながら椛の蒼い妖撃を切り裂きながら叫んだ 「この戦い方は幻想郷では主流ですよ」 そう言いながら椛は妖撃を大小含んだものに変えた 「ん~。だったら接近戦だ」 地面すれすれまでに姿勢を低くし椛の懐まで急接近する 「甘いです!」 椛は右手に持っていた剣で防ぐが・・・ カラン 「なっ!」 椛の剣は妖喰らいに半分に斬られ音をたてて地面に落ちた 「勝負あり・・・じゃな」 大天狗が間に入り勝負を終わらせた 「次は私ですね」 文が後ろから声を掛けてきた 「あ、ちょっとだけ待って」 那由多は自分が二つに切った椛の剣の切り口に人喰らいで傷をつけ合わせた 「ほぉ~、面白いものじゃな」 その行動を見て大天狗は感嘆の息を漏らした 「はい。ごめんね」 「・・・治ってる」 「もう良いかしら?」 「うん。それじゃやろっか」 「ふむ、では・・・始めい!」
/52ページ

最初のコメントを投稿しよう!

25人が本棚に入れています
本棚に追加