25人が本棚に入れています
本棚に追加
「結界が壊れてるわね」
少女が歪みの前まで移動し護符を一枚投げつける
それだけで歪みは消えた
「修復完了」
満足そうな笑みを浮かべた後、那由多と蜘蛛が隠れている茂みの方を向いた
「そこに居るんでしょ?出てきなさい」
「どうしよう蜘蛛さん?」
「那由多はここに居ろ」
蜘蛛は一人茂みから出て少女の前に出た
「あんたね?決壊を壊したのは」
「そうだ。出来れば理由を聞かないで欲しい」
「別に良いわよ」
少女はあっさり承諾した
「済まない」
蜘蛛は背を向け那由多の下に戻ろうとするが、那由多が茂みから飛び出し叫んでいた
「蜘蛛さん後ろ!!」
「つっ!!」
背中に何かが衝突した
蜘蛛は振り返り少女を睨む
「何の真似だ」
「あら、悪事を働いた奴にお仕置きをするのは当然でしょ?」
「人間が嘗めた真似を!!」
「止めときなさい。さっきのかなり効いてたでしょ」
少女の言う通り、蜘蛛の膝が震えている
「蜘蛛さん大丈夫なの?」
那由多が両親の形見を抱えて蜘蛛に近づいて来た
「那由多、隠れていろと言ったぞ?」
「話し合えば大丈夫だよ」
那由多が笑いながら無謀なことを言い、少女に近づいていく
「まっ待て!!」
蜘蛛の制止を聴かず、那由多は足を進める
那由多が次に足を止めたのは、少女の目の前
「僕は土宮 那由多。お姉さんの名前は何て言うの?」
「博麗 霊夢よ」
「えっと、結界を壊して御免なさい。もうしないから許してください」
那由多が頭を下げ、霊夢に許しを乞う
「ふーん。あんたも共犯なんだ」
霊夢がそう呟いた後、那由多を蹴り飛ばした
「あうっ!!」
「那由多!!」
蜘蛛が糸をクッションの様にし、気絶している那由多を受け止める
最初のコメントを投稿しよう!