第2章 進級試験

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「だが完全にそれの姿にはなれない。どんなに愛しい者でも、その記憶は風化してゆくからな。ま、お前の場合は記憶がまだ新しいから、似ていないところは少ないだろうが…」 少ないと言うか、寧ろ生き写しに近いんですけど… 「ってお前!」 「何だ?」 カイトはいつの間にか、優を後ろから抱えるように湯に浸かっていた。 「いつの間にっは、離れろ!」 「照れるな。」 「照れてない!!」 優は浴槽から出ようとするが、カイトに腕を掴まれ引き戻される。 「なっ!」 「逃げるな。」 優の背中から腕を回し抱きしめ、耳元で囁く。 「この姿はいい…」 「何が!」 「お前の心に隙ができる。」 カイトは優のうなじに、軽くキスをする。 「んっやめ…」 「拒絶するのか?できもしないくせに。」 カイトは優のうなじに、濡れた舌を這わせる。 「んんっ」 「愛しい者に似た俺を拒絶する事を、躊躇っているのだろ?」 「違うっそんなんじゃ…ひっ」 カイトの手が、優のものに触れる。 「さ、触るな…ん」 「ふ、まぁいい…そういえばお前、あの教師に触られた時、拒まなかったな?何かあったら呼べと言ったのに。」 「あっそ、そんな…」 拒めるわけないだろ!急にあんなことされて… 「感じてただろ。」 「ちがっ…」 「違わない…ほら、少し触っただけでもうこんなにして。」 「!!」 優は目を疑った。 心は拒んでも、身体はカイトが与える刺激に反応していたからだ。 「やっやめろ!」 優は、何とかカイトの腕から逃れようともがく。 「それはできない。奴に触られた事だけでも不愉快なのに、お前は喜んでよがっていた…」 カイトは先端をえぐるように弄る。 「ひぁっ!」 優の身体がびくりと跳ねる。 「くくっ…いい反応だ。」 カイトは優の耳に舌先を入れ、くちゅと卑猥な音をたてながら舐める。 「んくっ…あぁ…やぁ」 カイトから与えられる快感に神経が麻痺し、もがく身体に力が入らなくなる。 「んっ…もやめ…」 同性に弄られ反応する身体と、口から発せられる甘い声が優の羞恥心を煽る。
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