第3章 夢

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「優、大丈夫?バレなくて良かったね!」 美緒は小さな声で、優に話かける。 「あ、うん…」 まぁもうバレてるんだけどね…。 「それより…」 優はカイトの前に立つ。 「カイト!!」 「どうした?」 「どうしたじゃないっ!」 「怒っているのか?」 「当たり前だ!さっき止めろと言ったのが聞こえなかったのか?あの雷撃で先生が死んでたらどうするつもりなんだ!」 「奴があの程度で死ぬわけがない。それに手加減もしている。」 「そうだとしてもっもし先生が防ぎきれなくて、他の人が巻き込まれてた…」 突然心臓が大きく脈打ち、周りの音が聞こえなくなる。 そして次の瞬間、見えていた世界がぐるりと回転する。 あれ…? 優の身体は、糸が切れた人形のように崩れ落ちる。 しかし、カイトは優の身体を素早く支える。 「ユウ!大丈夫か!」 カイト…何て言ってるの?… 「しっかりしろ!」 聞こえないよ… 優の瞳に映るのは、いつになくひどく取り乱すカイトの姿。 「ユウ!」 コエガ…キコエナイ-。 視界が徐々に薄れ、優の意識は暗い闇に引きずり込まれて行った。
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