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「お前を危険な目に遭わせるわけにはいかない。」
「でも約束したんだ!だから、兄ちゃんを見つけないと…」
「ったく、兄弟揃って強情だな…なら召喚師になってガーディアンになれ。そうすれば兄貴を探す手掛かりが見つかる。」
「僕、兄ちゃんみたく賢くないよ?」
小さな優は、小首を傾げた。
「お前が気付いていないだけだ…お前には特別な-」
突然、周りの景色が遠ざかっていく。
え?待って!今なんて-
景色が見えなくなると、辺りには暗い闇が広がっていた。
「特別な…なんだろう?」
優は腕を組考える。
ダメだ、思い出せない…。
「う…ゆう…」
「!」
突然聞こえた声に驚き、辺りを見回す。
だが、声の主は見当たらない。
「ゆう…優…」
「この声…まさか兄さん!戒斗兄さん!」
優は声が聞こえる方に向かって走る。
「優…」
しばらく走り続けると、前方に人影が見えてきた。
「兄さん!」
優は、さらに走るスピードを上げる。
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