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私は病室のドアの前に立った。ここから私のヘルパーとしての初めての仕事が始まるんだと思うと、期待と不安が入り交じりなかなかノックをして中に入る勇気が出なかった。そんなことをしていると中から声が聞こえてきた。
「今日から新しいヘルパーさんが来るらしいですよ。楽しみですね♪」
「あぁ。そうだな。」
そんな声が聞こえたのでつい
「えっ!!」
と声を出してしまい、どうしようと思っているうちに
「どうぞ♪」
と呼ばれたので
「し、失礼します・・・。」
と真っ赤な顔をしながら入った。
そこにはベットに柔和な顔をしたおばあさん、椅子に頑固そうなおじいさんがいた。
この人達が私を変えてくれたと思ったのはずっと先のことで、私のヘルパー第1号の患者さんだった。
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