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病室
初めて入った7Fの病室。壁も床もベッドのシーツも真っ白で、ほこり一つない空間だった。それは今日初めて7Fに着いたときに思ったことと同じだった。目の前の患者さんに挨拶はしたものの、ボーっとそんなことを考えていたらおばあさんが
「そんなところに立っていないでこっちにいらっしゃい。」
と言ってくれたことでようやく現実に戻った。私は慌てて「すみません。すみません。」
とただ繰り返して・・・。頑固そうなおじいさんがようやく軽く笑いながら
「いいからおいで。」
と言ってくれた。
私は自己紹介をし、おばあさん達も自己紹介をしてくれた。
患者さんであるおばあさんの名前は、セツさん。84歳。女性。認識腕輪の色は白。旦那さんの名前はダイスケ。85歳。お二人は結婚して60年以上経つそうだ。
セツさんは私が来るのを待ちわびていたようで、私のことを知りたいと色んなことを聞いてきた。私は初めは緊張していてうまく話せなかったが、一生懸命聞いてくれる姿を見ていたら嬉しくなって色んな話をしてあげた。
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