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「ジェジュンのばかっ!」
はげっ、とついでに捨て台詞まで吐いて部屋から走り去る君の腕をつかもうとしたけれど
あと一歩追い付かなくて僕の手は虚しく空を切った。
「ジュンちゃんっ!」
ばたんっとドアを開けて走り去る君を慌てて追い掛けようと一歩踏み出した瞬間、
がんっ
「っ痛あぁぁぁあい!!」
タンスの角に小指を思い切りぶつけてしまった。
想像を絶する痛みに思わず足を押さえたまま座り込み床で丸くなる
「うぅ……」
こんな小さい範囲なのになんでこんなに痛いの‥?
涙目になりながら足を擦っていると
“ジェジュンのばかっ!”
顔を真っ赤にして目から大粒の涙を流しながら叫ぶジュンスの姿が浮かんでくる。
ジュンスにバカだなんて‥初めて言われた。
しかもハゲって言われた。
「それはユチョンじゃん‥?」
そう呟いてジュンスを探しに行こうと腰をあげたその時
「何が俺なの?」
立ち上がり顔を上げた先には‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ユチョンがいた。
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