春一番は突如吹く

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「にしても風強ーな 」 言ってる側から、正面からの向かい風で桜の花びらが、顔に張り付き、服の中に入っていく。 むず痒さを感じながらも、周りを見渡す。 いつもなら中学生で賑わうこの道も、今は仁ただ一人しかいなかった。 時刻は8:32 すでに教室では朝のHRが始まっている。 「さて、あともう少しだ。」 そう呟き、花びらを憎らしげに睨み走り出そうとした。 正にその時。 仁は右からの不可解な巨大な力に、 吹き飛ばされた。
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