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そんな事を考えている内に仁は教室の扉までたどり着いた。
中からは騒がしい話し声が聞こえる。
扉に手をかけたその時初めて違和感を感じる。
何故騒がしい話し声がする?
仁は確実に遅刻している。
つまり普通ならHRをやっているはずの時間なのだ。
事実、両隣の教室からは外に漏れるような話し声は聞こえない。
この教室、このクラスだけが妙に浮いているのだ。
(ミッチーまだきてないのか?)
ミッチーとは仁達2-Bの担任美智子先生である。
20歳前半の教職免許を取ったばかりの新米現国教師だ。
ちなみに彼女が初めて持った担当のクラスに、学校一の問題児である優等生がいるために多大なストレスを受けているのはまだあまり知られていない。
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