俺と桜とカップヌードル

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目の前に座る仁には続く言葉が容易に想像できた。 それはきっと、こう 『…お話って何ですか?』 当然の言葉だ。 彼女は転校初日というこれからの運命を決める大事な日に、友達になりかけている女子達と昼食を食べるところだった。 それを、みるからに不良な奴と休み時間ごとに血の雨を降らしている暴力女、更にはカップヌードル(カレー味)を頭に被った日清のまわし者のような奴、 その三人に『話がある』なんて言われて拉致られてきたのだ。 あっちが清涼剤なら、こっちはただの生ゴミだ。 誰が好き好んで生ゴミの中にいたがる。 ささっと用事を済ませて脱出したがるに……… 「変わった食べ方ですね。」  
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