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「…やめてっ!!」
薄暗く、カビ臭い廊下の奥から若い女の声が響いてくる。
廊下の一番奥に、その鉄格子の扉はあった。
腐りかけている扉を開けると、ジットリとした薄暗い空間に女のハスキー声が静かに響く。
その小さな部屋の中心辺りに、椅子に縛り付けられた女が一人座っていた。
「…ご飯作って来たの。食べてくれるよね?」
ハスキー声の女は、手提げ鞄からタッパーを取り出した。
タッパーの蓋を開けると…
「…何…それ……」
タッパーの中には、見たことの無い様な虫ばかりがぎっしりと詰まっていた。
「頑張って見つけて集めたの。食べてくれるよね?」
「ぃ…嫌あぁぁぁっ!!」
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