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「ふぁ~‥行ってきま~す」
「あっ、ユチョン!お弁当!」
「あぁ、忘れてたぁ」
「しっかりしなさいよ?行ってらっしゃい」
「は~い」
母さんから弁当を受け取り、玄関を開けて、下を向きながら目を擦ると‥
「なんだこれ」
《パク ユチョン様》
俺宛ての手紙が落ちていた。裏には身元も書かれていない。
ビリビリと封を開けていく。
「ちっくしょ」
頑固な封筒め。なかなか開かねぇし。
学校で開くか。
手紙を握りしめて、学校まで走った。
裏に身元も書かれてないんじゃあますます気になるじゃんよ。
交差点で信号待ちをしていると
「ゆ~ちょんっ!」
ジュンスがいた。
「ジュンス、今日早いな?」
「今日?いっつも早いです~」
ジュンス。
俺の幼馴染みで同い年。性格は明るくて、とにかく癒し系。同い年の幼馴染みだけあって、かなり仲良し、だと俺は思う。
「‥チョン?‥ユチョンっ!」
「ん?」
「青!」
「なにが?」
「信号だよー!」
「あぁ。」
やっべ、意識飛んでたし。
横断歩道を歩きながら、さっきの手紙をジュンスに見せた。
「これさ、身元分かんないんだよなぁ」
「なんか‥怪しいね(笑)」
「だよな~」
「開けてみたの?」
「いや、開かなかったから学校で開けるわ」
「不思議な手紙‥」
ほんとだよ。
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