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「ヴァイス本部、聞こえるか、標的、柿谷博士の娘と接触した。今日の放課後に実行する」
「注意せよ、何人ものスカウトが使い者にならなくなっている」
「大丈夫、俺の顔と能力を忘れたの?女は俺の顔でイチコロさ、それに俺の能力には誰も敵(かな)いっこない」
健吾はヴァイスのメンバーなのだろう、受話器から無機質な声が漏れている。
その声は心配とも忠告とも取れるが、彼はそれを軽く考えて無視し、醜悪な笑みを浮かべてへらへら笑う。
真っ先に死ぬようなタイプである健吾は、今の会話を聞いている人物が居るのに気付いていなかった。
「やはり悪い虫が付くか、その企み、阻止させて貰おう」
「誰だ!出てこい!」
突然の声に反応し、出所を探ろうと周囲を見渡す健吾、すると空から一つ目の怪人が降ってきた。
「何っ!怪人!?お前の目的なんかどうでも良い!俺の手駒になれ!」
そう言って健吾は目から怪光線を放つ、その表情は美形な容姿が台無しなほど醜かった。
「正義の組織の攻撃が精神攻撃か、世も末だな。まあ、跳ね返させて貰ったから、楽が出来たが」
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