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それを聞いた途端、女は凍り付いたように両目を大きく開いた。
「私じゃだめなの? なんで? どうして? ここまでしたのに!」
急に女の態度が変わった。
さっきとは違い顔に凄みがある。
信二はどうして良いわからず、途切れ途切れに女に言い聞かせた。
「あの、何がだめってわけじゃあなくて……ほら、俺、彼女いるから……」
「だったら私があなたの彼女になる。だからこれを――」
女はしつこかった。
信二の隣で二人のやりとりを見ていた町田が、たまりかねて女に言った。
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